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2009年8月5日水曜日

トキが地元離れ

赤いアステイルベ  油絵  10号




ニッポニア・ニッポンと学名で呼ばれているトキは、美しい

ピンク色(トキ色)を備えた優美な鳥で、昔は北陸から

信越地方を中心に多く見られました。

日本産のトキは、最後の1羽が死んでしまって絶滅して

しまいましたが、中国から贈られて来た全く同種のトキの

繁殖により、6月現在、162羽が国内で生育しています。

1999年1月に江沢民主席から贈られて来た番から

増えてきた結果です。

今年の春には46羽が誕生して、昨年より41羽増えました。

昨年9月25日には、トキを野生へ戻す取り組みとして

初めての放鳥が行われ、オスメス5羽づつが放たれました。

佐渡の地元では、トキの野生化を目指して、農薬類の

使用停止は勿論、餌となるドジョウなどの小魚の生育の

ために、年中田には水を張るなどの、トキの定着に備え

環境造りに取組んできました。

しかし、メスの1羽が死んだ後、最初の1羽が本土へ

飛来したのに続いて、現在では、全数が本土へ渡って

しまい、それぞれがばらばらになってしまっています。

このため、地元でのペアリングによる繁殖の目論みは

外れてしまい、地元の人を非常に悔しがらせています。

今年9月には、オス8羽、メス12羽の計20羽が放鳥

される予定です。

長年、トキの生育に備え環境造りに取組んできた

地元の人々の努力に応えるためにも、島内に新居を

構えて欲しいものです。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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