アンスリウム 油絵 10号
遣唐使が唐から持ち帰った多くの加工食品の中にあった
唐菓子(からくわし)の中の索餅(むぎなわ)が、素麺の
元祖だといわれています。
ムギやもち米の粉を練って棒状にして、二つ折りにして
縄のようによった物です。
現在、春日大社に伝わる「ぶと饅頭」も、この時に伝来した
餢飳(ひふと)と呼ばれる唐菓子で、同様の粉を練って
今の餃子に似た半円状の形状を備えています。
最近の献上菓子には餡が入っていますが、古くは粉だけで
練って油で揚げたものでした。
きしめんやうどんが伝わったのが鎌倉時代だそうですから
素麺は原形として伝わったのは奈良時代という古い歴史を
備え持っている食品になります。
18世紀中頃には全国各地で製造されるようになると共に
三輪素麺や輪島素麺などの名産地や、地域の特色を
備えた製品が生まれてきました。
素麺の製法が全国に広まったのには、伊勢神宮への
お参りが盛んになった江戸時代のお蔭参りのよるところも
大きく、三輪は大和平野から伊勢へ抜ける伊勢街道に
立地していて、伊勢への行きかえりに通る旅人によって、
素麺が広められたことも見逃せません。
素麺は長いものという観点からすれば、麺を引伸ばした
長さ一杯のものもあります。
熊本の南関素麺、富山の大門素麺、また半生に仕上げた
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