10月に東京で幅が5m、深さが5mもある
大穴が突然出現し、大きな話題になった。
中国では、ビルが飲み込まれるほどの巨大な
穴でないとニュースにならないが、最近の
世界的な穴の話となればシベリアの穴。
ロシアの北極圏にある都市、ノリリスクの
発電所で大規模な燃料油流出事故が発生し、
河川に流出、周辺の環境汚染に発展。
発電所も操業停止に追い込まれた。
原因は、ロシアの広大な国土の半分以上を
占めている永久凍土の溶解による地盤沈下。
シベリアの北極圏地域の上空からの調査では
至る所で直径が100m以上もある巨大な穴が
見付かっているとされ、想像以上に永久凍土の
溶解が進行しているという。
永久凍土溶解に伴い封入されていたメタン
ガスが放出され、地球温暖化に直接結びつ
くことになる。
メタンは、ガスとしては二酸化炭素よりも
地球温暖化には、25~80倍も多くな影響力を
備えているガスだとされ、これまでの温暖
化の1/4はメタンガスによるものという。
また、永久凍土には、地球上の大気中の
炭素より、2倍以上の炭素が含まれている。
地球上で、最も寒い場所として記憶されて
いたロシアのサハ共和国ベルホヤンスクで
今年6月20日には、最高気温38℃を記録。
想定以上のスピードで、永久凍土の溶解が
進んでおり、夏の高温化で森林火災も続発。
さらに、凍土内に埋葬された病死した家畜や
ヒトの遺体も、凍土溶解で露出。
散逸する病原菌による感染症への危険性が
懸念されており、炭疽の感染でトナカイが
集団感染した例やヒトへの感染による死者
発生の報告まで出されている。
北極圏に存在する施設やパイプライン、
道路などにも被害が出始めており、都市の
存続にも黄信号が点灯している。
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