欧州連合(EU)の、大気の状態を観測している
コペルニクス大気監視サービス(CAMS)は、
9月21日に北半球ではこの夏に各地で相次いだ
森林火災の影響で、記録的な量の二酸化炭素が
放出されたと報告した。
7月と8月に、地中海沿岸部や北米、シベリア
などで発生した大規模な火災による月間の
放出量がそれぞれ過去最高を記録し、放出
された二酸化炭素の量は27億トン以上に達した。
また、欧州の2021年夏の気温は観測史上最高を
記録し、地中海や北極圏、カナダの一部でも
記録を大幅に更新した。
人間の活動による気候変動の影響で、異常
気象の頻度や激しさが増し、地中海は干ばつや
熱波に襲われて山火事が多発し、大量の煙に
よる汚染物質が放出されてた。
一方、地球全体の2倍以上のペースで温暖化が
進む北極圏では、2020年も6月初め以来、
100件以上の大規模な森林火災が発生しており、
2021年も6月から8月にかけて6600万トンの
二酸化炭素が放出された。
専門家は、シベリアの6~8月の放出量は、
コペルニクスが観測を始めて以来の過去19年
間に記録された量の2倍以上と指摘している。
また、カナダの一部や米太平洋岸北西部、
カリフォルニア州では今年も6月下旬から
7月初旬にかけて大規模な火災が発生、
一部は9月に入っても燃え続けている。
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