2021年09月29日 17時37分頃、日本海中部を
震源とする震度３の地震が発生した。
震源の深さは、約400km、M6･1。
深度3を、北は北海道幕別町、本州では青森県
階上町、福島県いわき市、茨城県日立市、
埼玉県宮代町などで記録したほか、広く東北
から関東地方で震度2を記録した。
更に震度1は、静岡県熱海市や石川県能登町
などで記録されている。
震源は、日本海中部だったが、震度2や3を
観測したのはほとんどが太平洋側だった。
専門家の分析では、本州の太平洋側で沈み込む
太平洋プレートは、本州の下を通り抜けて
日本海の下まで続いている。
今回の地震は、日本海の下まで達している
プレート内で発生したとされる。
地震による揺れは、地震波を伝えやすい硬い
岩盤の太平洋プレート内を伝わり、震源から
離れた北海道から関東地方が乗っている北米
プレートに伝わり、太平洋側の広い範囲で
揺れを感じることとなった。
通常の地震では、震源の真上で大きな揺れを
感じるのに対して、プレート内の地殻の深い
岩盤内で発生する地震による揺れは、震源から
遠く離れた地域で揺れを感じる「異常震域」と
呼ばれる現象。
地殻の深い場所で発生する深発地震は、過去
にも幾度か記録されている。
2013年5月24日、カムチャッカ半島西方の
オホーツク海の深さ609km、M8･3の地震では
震源に近い斜里町では震度1だったが、より
遠い秋田市で震度3を記録。
最近では、9月14日、震源地が東海道南方沖で、
震源の深さは約450km、M6.2の地震では
東京都千代田区などで最大震度3を観測。
2015年5月30日20時23分に発生した、深さ
682kmを震源とする深発地震のM8･1の小笠原
諸島西方沖地震では、小笠原諸島と神奈川県の
一部で震度5強の揺れを観測したほか、深発
地震による異常震域によってほぼ全国的に
震度1以上の揺れを観測している。
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