一條の滝 油絵 10号
30年近く前、サザエの壷焼きならぬタニシの串焼きが
九州地方で人気でした。
やがて関西にも一杯飲み屋の一品料理にも登場して
いましたが、いつの間にか見かけなくなってしまいました。
味がやや大味なところが人気の出なかった理由だった
だろうと想像しています。
日本のタニシは佃煮などで食卓にも上っていたのですが
農薬を使い始めてから、環境破壊のために他の昆虫共々
田んぼから駆逐されてしまいました。
ニホンタニシはタニシのとんがり帽子のところで子貝を
育てて生む卵胎生ですが、このジャンボタニシは卵を
次々と産付けて繁殖する能力を備えている種類です。
田植をする前の準備の時に、すでに田植の済んだ田を
みていると、ジャンボタニシが植えたばかりの苗の根元に
取り付いていて、苗を食べていました。
年々食害も深刻になってきていて、対策が叫ばれています。
台湾や中国南部地方に居たタニシですが、非常に強い
繁殖を備えている上に、温暖化の影響もあり、被害地域も
年々広がっています。
根絶は難しそうですが、小まめに手で捕らえるか、あの
毒々しい赤い卵は、水中では生きられないので、水の中に
掻き落すことも有効な駆除手段だそうです。
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