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2009年7月22日水曜日

モモは百薬の果物

ハワイの夕日  油絵  10号





7月はモモが美味しい季節です。

モモの原産地は黄河の上流地域であり、中国北部では

古代から広く栽培されて食べられ、また実や葉には薬効を

備えていることが知られていて利用されていました。

日本にも、弥生時代の遺構からモモの種が出土している

ことから、古くから食べられていたことが判ります。

しかし、今のように多肉で柔らかなモモになったのは

近年の品種改良の結果です。

明治の30年代に岡山で見つかった白桃がきっかけで

全国的に品種改良が進み、最近の姿になりました。

飛鳥時代の7世紀半ば、斉明朝に築かれた飛鳥京跡

苑池の発掘調査では、ウメ、ナシ、スモモ、ハスなどの

花粉や種子と共に、モモの種も出土しています。

この苑池の周囲には果樹園があったか、或いは薬草園が

存在したのではないかと推測されています。

漢方薬として、モモの実や葉が処方されています。

実の核を乾燥させたものは生薬で桃仁(とうにん)と呼ばれ

杏(あんず)の実の杏仁(きょうにん)が備えている

咳止めなどの薬効と同様に扱われて処方されています。

桃仁は、漢方では色々に処方されて利用されているようです。

また、乾燥した花の蕾は白桃花と呼ばれ、緩下剤に、

葉は、あせもに効く薬として用いられています。

美味しい果肉は植物繊維のペクチンを豊富に含んでいて

コレステロールの吸収を抑制し、インスリンの働きを

活発にし糖尿病の予防に、更に、含まれているカリウムや

クエン酸は高血圧の予防、疲労回復とメタボ族にとっては

願ってもない強い味方の果物なのです。

 「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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