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2009年7月6日月曜日

ハスの花


初夏の渓谷  油絵  10号






お寺の庭の鉢植えのハスが咲き始めました。

7月の始めには見頃になりそうですが、種類の多さに

驚かされます。

江戸時代には日本にあった原種に中国から伝わった

花が加わり100種以上にもなったそうで、鉢植えや

蓮池で咲かせては、花の見事さを競ったようです。

20鉢を越えるハスを鉢で育てているお寺では、お釈迦様の

花なので、毎年丁寧に育てています。

未だ水の冷たい頃に、ハスの根を整理して花を咲かせる

位置を決めて植え込むそうですが、種類が多く間違わぬ

ように仕訳して管理するのに神経を使うとか。

アジアの原種はインドや中国などに古くから幅広く存在して

いましたが、古い歴史のあるハスとなれば、大賀ハスです。

1947年に千葉の弥生時代の落合遺跡で出土した

ハスの実が植物学者の大賀一郎博士の手により開花して

世界的な話題になった古代ハス、原始ハスの仲間です。

今では、植物園だけでなく、お寺でも大賀ハスの花が

見られるようになりました。

端正な花びらを備えて、花弁の先や縁はやや濃いピンクで

淡い色合いが非常に美しい花です。

花の中央の花托(卓)部分がやや明るい黄(金)色で

お釈迦様の台座にピッタリで、蓮台の謂れが判ります。

きっとインドに咲いていたハスの花も大賀ハスに似た

花形を備えていたのでしょう。

 「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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