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2009年7月29日水曜日

ユリの花の季節

子供達の四重奏  油絵  10号



山裾の奥まった住宅の庭に大きな白いユリの花が目に

入り、近づいてよく見るとカサブランカの仲間のようです。

白地に薄っすらの縁取りしたようなピンクが掛かっていて

かすかに香りが漂っています。

住む人もない家の庭で、ひっそりと咲いている花には

存在感はあるものの寂し気です。

山裾は草原を巡るハイキングでは、ヤマユリの仲間など

草むらに咲くユリに出会うと花が備えている美しさが

印象深く残るものです。

しかしながら、最近では、近隣の山では野に咲くユリや

キキョウなどに出会う機会がめっきり減ってしまいました。

リンドウなどは、田の畦や土手に多く自生していたのですが

今ではめったに出会えません。

秋の七草の仲間のフジバカマなどは、秋の野草の代表格

だったものが、今では環境省のレッドリストにのる準絶滅

危惧種に指定されています。

ユリの仲間では、特に残念なのはササユリを見かけなく

なったことです。

特にこのユリは雑草地でも日当たりの良い環境が必要な上

生育には土壌条件のあり、また球根からでも開花まで

数年は要するといわれる難しい必要条件を備えているので

一度環境が変わったりすれば、消滅してしまいます。

ササユリが咲く野原は変わらぬ安定した環境であることの

証明なのです。

 「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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