モネ アルジャントウーユのセーヌ川の舟 複製画 10号
お水取りが行われている二月堂のある東大寺境内や
周辺には、ウメやツバキなどの花も開いていて、早くも
春の雰囲気が満ちていました。
今年は例年よりも、大分暖かいようで、参籠する練行衆
にとってはありがたいことでしょう。
紙の衣にうちかけと呼ばれているスリッパでの本行では
寒さが一番辛いでしょう。
このお水取りの行の中には、今の仏教の行法や所作など
には見られないものが多くあって、神仏習合的で、密教的な
とっては、興味のある修二会です。
仏教が日本に伝来した538年から200年以上経って
いて、また、密教を集大成した空海が求法のために唐へ
渡り、学業に励む頃より50年ほども前ですから、インドの
仏教などに含まれていた様々な密教的な要素がお水取り
の行の中に伝えられています。
11人の練行衆の中で、戒を授ける役を持つ和上をトップに
して、3番目の位に咒師という役があります。
この人が勤める役割が、興味の対象になっています。
参籠の備えて行われる清めの儀式の「大中臣祓え」では
松明の前で、拍手を2度打ってから、御幣を手にして
祓詞を黙読した後、練行衆を清めて結界の注連縄を張ります。
そのほか、韃靼や香水を汲むお水取りの役割などの
古密教的な要素を含む所作を勤めます。
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