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2009年3月31日火曜日

コブシの花

花と塔  油絵  10号



今年は2月に異常な暖かさが続いたこともあり。花たちに

とっては戸惑いの春になってしまいました。

早春の花、コブシも近くの寺院や住宅の庭先で咲くコブシは

お彼岸を過ぎる頃になって、一気に咲き始めて、1~2日の

間に、どこもここも満開になってしまいました。

「北国の春」を歌って開花を待つ余情も無い状況です。

満開から3~4日送れて、ソメイヨシノも開花し、通りに

あるモクレンも赤紫色の蕾が開いて、白い花弁がのぞいて

いて、花木たちは一斉に咲きそろう顔見世となっています。

春の訪れをのんびりと楽しむ余裕の無い年になりました。

コブシは日本原産で、里山のコブシが咲き始めるのを

合図にして、農作業が始まり、田の土を打ち返す作業を

始めることから、「田打ちザクラ」とも呼ばれるようです。

日本人にとっては、非常に身近な存在の花木なのです。

漢字では、辛夷と難しい字を当てていますが、これを

コブシと読むのには、流行の漢検ではどの級に所属する

実力が必要なのでしょうか。

コブシの花が咲く前の蕾の状態の頃には、既にスギ花粉の

飛散のピークを過ぎてはいましたが、この蕾は漢方薬では

やはり辛夷(しんい)と呼ばれる漢方生薬であり、特に

鼻炎や鼻づまりなどに有効な成分を備えているそうです。

庭にコブシを植えておけば、自然と花粉症にならない

体質を備える事が出来るとは、ならないものでしょうかね。


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