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2009年4月30日木曜日

ナラノヤエザクラ

卓上の花  油絵  10号



奈良八重桜といっても奈良で咲いているヤエザクラでは

ありません。

ナラノヤエザクラと名前が付いているヤエザクラです。

桜前線が、本州の北端に到着し、弘前公園では名高い

桜祭りが開かれた23日ごろから、ナラノヤエザクラは

満開を迎えています。

小倉百人一首でお馴染みの伊勢大輔の歌にある

「いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に におい

ぬるかな」で登場するヤエザクラです。

伊勢大輔が奈良の興福寺で咲いているナラノヤエザクラの

一枝を一條天皇に献上したときに詠った歌とされています。

この桜の木がその後、消えてしまい存在しないと思われて

いたのが、1922年に東大寺の塔頭の裏山で咲いている

のが発見され、翌年天然記念物に指定されています。

原株を基に、関係者の長年の非常な努力で増やされて来て、

現在では奈良公園一帯を中心に、可なりの数にまで増えて

毎年多くの人を魅了しています。

オクヤマザクラの変種とされていますが、小振りな八重咲きで

咲き始めは濃い紅色をしていて、開花するに従い薄いピンクに

また、散り際には再び濃いピンクになる色変化も優雅です。

特にこの花が備えている素晴らしさは、淡い黄緑の若葉に

寄り添うように葉陰からのぞく花の清楚さです。

ヤマザクラが咲き始めた3月末から一ヶ月余りの間、次々と

いろいろの種類の桜の花が咲き続けて、ゴールデンウィーク

入りと共に、名残を惜しまれながらナラノヤエザクラは

散ってゆきます。

 「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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