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2008年12月31日水曜日

除夜の鐘

湖畔の秋  油絵  10号




大晦日になるとお寺の多い京都や奈良などでは、年が

改まる時刻なると、あちらこちらから除夜の鐘が聞こえて

来て、新しい年になるのだという実感が湧いてきます。

鐘を打つ数は108回となっていますが、お寺によれば

希望者には全員打たせるお寺もあり、120にも150にも

なっているのかも知れません。

厭な出来事や悩みの多かった今年は、例年よりも希望者

が更に増えることでしょう。

108回と限定しているところは、混乱に備えて整理券を

配って回数と人数を管理していますが、打ち始めなどには

お寺によりばらつきがあります。

最後の108回目を新しい年を迎えてから打つところや、

年が変わると同時に打ち始めるお寺(東大寺)、また

鐘を打ちながら新年を迎えるお寺などと様々です。

108の煩悩を祓い清めるためといいますが、内容は

複雑です。

6x3x2x3=108 となります。

最初の6は、般若心経にもある、眼(げん)・耳(に)・

鼻(び)・舌(ぜつ)・身(しん)・意(い)の六根です。

3は、六根には、それぞれ、好(こう:気持ちが好い)・

悪(あく:気持ちが悪い)・平(へい:どうでもよい)があり

計18類に。

この18類それぞれに浄(じょう)・染(せん:きたない)の

2類があるので合計で36類となります。

これらの36類は、前世・今世・来世の三世にまたがり

ますから、人間の煩悩の数は総計で108類あると

しています。

時代が進化して、人間関係が複雑化した現在では、

もっと煩悩が増えていることは間違いありません。

 「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?








2008年12月30日火曜日

年賀はがきの歴史

秋の渓谷  油絵  10号




年賀の挨拶は、仕官制度が出来ていた奈良時代には

上役やコネのある人などへの挨拶回りの形であったようです。

平安時代には、公家や上流社会では年賀の挨拶が広まって

いました。

書状として記録に残っている年賀の挨拶状は、平安時代に、

当時の書状の模範文集として作成された、藤原明衡による

「雲州消息(うんしゅうしょうそく)」に挨拶状の文例があり

この頃には一般化していたようです。

時代ととも年賀の挨拶が一般化して、書状でも盛んに

取り交わされるようになりましたが、今のように広範囲に

年賀状が普及するのは、個々の飛脚制度から、全国的な

統一性を備えた、郵便制度が出来てからです。

明治3年(1870年)に郵便制度が前島密によって創設

され、明治6年(1873年)にはがき制度が導入されて

います。

今のようにはがきによる年賀状の普及は明治7年(1874年)

のお正月に出された年賀状が第一号となることでしょう。

また、12月中に出された年賀状が元旦に配達されるように

なったのは、明治32年(1899年)のことで、意外と

古くから行われています。

お年玉付きの年賀はがき制度の開始は、昭和24年

(1949年)であり、年賀状用の官製はがきもこの時が

最初になっています。

2009年のお年玉の景品は、1等にシャープのAQUOS

32型ハイビジョン液晶テレビやキャノンのデジタル一眼

レフカメラ EOS DIGITALなどが当ります。

100万枚に1枚の確率ですが、さて年賀状が幸運をも

運んできてくれますか。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?









2008年12月29日月曜日

年賀状

カラマツ林の黄葉  油絵 10号



年の瀬が迫ってくると、なんといっても気になるのが

年賀状。

年末の忙しさに備えて、早めに準備しておかなけばと

思いながら、気がつけばクリスマスも済んでいます。

毎年のことながら、ぎりぎりになってからでないと、手が

着かない仕事になってしまっています。

除夜の鐘を聞きながら、書いたこともありましたが、考えて

みれば、年も改まって、新年を迎えるときの気持ちを込めて

書くのが本当の賀状のあるべき姿でしょうね。

さりとて、印刷所の出来合いのものから選んで済ます

のは味気が無くて、芋版でも良いから手作りを、と毎年

思いながらも、芋版一つ準備する時間を持とうとしいで

結局は、年の瀬が切羽詰まってからの仕事になっています。

新年の挨拶がいつから始まったのかと調べれば、統一

された暦が制度化されて、新しい年の始まりを祝う習慣が

根付いた時であり、エジプトやメソポタミア、中国などでは

紀元前から、日本では中国から暦が入ってきて、制度化

された推古朝頃からとなるようです

孝徳天皇の大化2年(646年)に、大極殿前で朝賀の儀

が行われた記録が残っています。

新年の挨拶状を交わすようになるのは、恐らく平安時代に

なってからでしょうが、今のような年賀状として一般化

するのは、郵便制度が確立してからのことです。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?





2008年12月28日日曜日

草むらの花

山水蓬莱図  油絵  10号 




路傍の花といえば大げさなことになりますが、道端に

咲いている花、というより季節外れになってしまった

夏の花が時折咲いているのに出会い、まだ咲いていると

花の元気さに驚かされることがあります。

名も知らぬ花が多い中で、タンポポだけは、やはり身近

さで目に付くことが多いです。

道沿いの草むらに隠れるようにして咲いているタンポポ

を見かけました。

背丈の短いタンポポで、花の形から在来のニホンタン

ポポのようです。

最近は外来種のセイヨウタンポポに圧されて、ニホン

タンポポの影が薄くなっていますが、在来種として耐寒性

を根強く備えているのかもしれません。

セイヨウタンポポは花の茎も長く、花も大柄なことが多い

ために子供達の花摘みには人気がありますが、心情と

しては、背も低く地味な咲き方のニホンタンポポに劣勢の

挽回を期待したいところです。

野草として身近にあることもあり、漢方薬としても昔から

広く利用されてきたようです。

解熱、利尿、健胃などの薬効も備えていて、薬として

いまでも利用されています。

以前、タンポポ茶なるものが広まったことがありますが

お茶というより、コーヒーに近い味のようです。

根を乾燥させて煎って、コーヒーのよう飲むのですが

味も、そこそこで専門に製造して販売もされているとか。

食糧難、外貨不足の時代になれば、大受けするかも

知れませんね。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?








2008年12月27日土曜日

お漬物の季節

花と塔  油絵  10号



最近のテレビの番組で日本各地で行われている冬支度

やお正月に備え準備をする郷土色豊かな行事を伝える

内容が多くなりました。

少し、郊外へ出て農家のある地域を歩くと、決まって

目に付くのが、ダイコン類を天日干しにしている情景です。

今は、沢庵漬けの準備の最盛期でしょうし、雪国では

すでに漬け込みが進んでいることでしょう。

裏山や庭先で採れるミカンやカキの皮、或いは唐辛子

なども一緒に漬け込んでいたりします。

京都では伝統のスグキや千枚漬けは年末の販売に

備えて秋口から準備が始まり、11月の上旬から既に

出荷ガが始まっています。

沢庵漬けは、冬期以後の保存食の色合いが濃いので

今が最盛期という地域もあることでしょう。

最近では見かけなくなりましたが、市場経済が浸透する

前の中国の東北部では、冬に備えて白菜を漬け込む

ことが一般的でした。

地域の工場や組織の単位ごとに農村の組織と契約した

白菜が、収穫時期にはいっせいに都市部へ、工場へと

運び込まれます。

とおりはどこも白菜を満載したトラックや馬車で溢れて

実に壮観です。

人々は、それぞれが分配された白菜を自宅に持ち帰り

アパートのベランダに干しているので、住宅地域も至る

ところが白菜だらけの白菜シーズンが出現していました。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?






2008年12月26日金曜日

サザンカの咲く垣根

黄葉の渓流  油絵  10号




小春日和が2~3日も続くと、サザンカの花が一気に

花開いて、公園の垣根は紅色一色になります。

枝先などを良く見ると、まだまだ小さな蕾も多く付いて

いるので、この冬中、楽しませてくれるかもしれません。

垣根を彩っている紅色も美しいですが、花びらが散り

敷いた紅色絨毯も美しいものです。

特に、青い苔の上にのる紅色は、木にあるときよりも

美しく見え、花にとっても幸せなことでしょう。

垣根近くの石に腰を下ろして、休んでいると垣根を渉る

小鳥達を目にすることが出来ます。

やはり多いのはメジロです。

実に忙しく花の間を移動して行きます。

大抵は二羽で、多分,つがいなのでしょう。

時には、数羽の集団で渉ってくることもあり、梅の花の

咲く頃までは、花の咲き乱れる場所は、春の巣作りに

備えた歌垣の場であるのかも知れません。

しかし、ウグイスは、いつも1羽だけで、目立たずに葉の

陰に隠れるように移動してきます。

時折地面に下りたりもして、移動してゆきます。

シジュウカラは単独で、時には大きな集団でやって来たり

しますが、集団の時は、チュッピー、チュッピーと鳴き

交わしながらの移動しています。

シジュウカラは、花の蜜がお目当てではなくで、専ら

木についている虫がご馳走のようです。

毛虫類の幼虫退治には、歓迎すべきシジュウカラです。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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2008年12月25日木曜日

住宅地のイルミネーション

山中の滝  油絵  10号



12月もクリスマス近くになると、家庭でも小さなツリーを

イルミネーションで飾り、雰囲気を楽しむことが多くなり

セット商品の売れ行きも上々のようです。

大掛かりになってきて、庭や住宅をイルミネーションで

飾り付けて楽しんでいる家庭も多くなっています。

家族が楽しむのか、人に見てもらうことを楽しみとして

いるのかは定かではありませんが、不思議なのは、この

イルミネーション装飾は伝染する傾向が強いことです。

一軒が始めると、お隣も、また翌年にはお隣もと伝染する

ウィルスを備えているようです。

10年以上も前に、東京の近郊の住宅地で、一帯がイルミ

ネーションの輝きで人気になり、多くの人が見物に来る

様子をテレビで見ましたが、今では全国で格別珍しくも

なく、見かけるようになりました。

先日、古い街並みを歩いている時に、角地に洋館の

3階建ての家が飛びぬけて目立っていました。

この家の前まで来て驚いたのは、3階建ての高さ1杯が

イルミネーションで飾り立てられていて、各所にサンタ

クロースや雪だるま、デイズニーの人形達なども備え

大掛りな飾り付けでした。

角地であり、周辺は1,2階建ての住宅であるため、夜に

点灯されると見事に浮かび上がる光の館になることでしょう。

でも、私の歩いている道は飛鳥時代に造られた古道です。

今、推古天皇や聖徳太子が通れば仰天するだろうなと

想像しながら、通り過ぎました。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?





2008年12月24日水曜日

歳末のイルミネーション


山の清流  油絵  10号


クリスマスや年末が近づいてくると全国各地で行われる

イルミネーションのニュースが伝わってきます。

市や町ぐるみで地域の活性化目的で行われている

ものが多いようです。

商店街や地域の団体が主催しているもの、或いは学校や

百貨店などが単体で行っているものなど形態も様々で

それぞれがテーマを持ってやっているようです。

神戸のるルミナリエは1995年1月に発生した阪神・淡路

大震災の鎮魂目的で、この年のクリスマスまでに始め

られました。

人気が良いので、当初の目標の期間が過ぎた後も、

継続されるようになり1999年からは地域活性化目的と

なり、今年で13年目を迎えています。

日本で最初の人気化したイルミネーションといえば、やはり

札幌の大通り公園です。

冬の最中、雪の中に浮かび上がるイルミネーションは

自然の中に溶け込んだ風格を備えていて、今でも変わらぬ

人気を得ています。

1981年(昭和56年)に大通公園に灯された1000個

程の色電球から始まって以来、もう30回近くになろうと

している伝統の風物詩です。

広域な催しでは、このほか仙台や東京、横浜、福岡など

各地で催されていて、歳末ムードの盛り上げに人気が

あります。



2008年12月23日火曜日

飾りは白い花に人気

富士山と雲海  油絵 10号





クリスマスも間近かになって、今がポインセチアだけで

なく、シクラメンも販売する側にとっては、商戦の最中です。

ポインセチアは紅い花が主流と思っていたのが、今では

名前が付いている花の色、実際は花を包み込む苞の

色が図鑑で見ると20種類以上もあります。

白から紅色まで、そこへ斑入り、縮れているものなど

それこそ多種多様です。

玄関先などでポインセチアの鉢を巻紙で化粧をしたり

星やテープなどの小物で飾り付けて置かれたりしますが

中には、紅白のポインセチアを左右に置き分けて飾って

いるお家もありました。

門松よりは、現代風で、良いアクセントにもなっているな、

と感心しました。

家のたたずまいからは、年配の方のお住まいと思われ

ますが、素晴らしいセンスを備えた人だなと感服です。

シクラメンも、ショウウィンドウや玄関先に飾られていま

すが、今年はなぜか、白いシクラメンが人気のようです。

花屋の店頭でも、白系統が多く目に付きます。

特に、白い花弁の先がピンクや紅色で線を引いたように

縁取りされている花が人気のようです。

赤紫色の縁取りがある花の咲いている部分が30cm

余りあり、葉の広がりが全体で数十cmにもなる大鉢の

シクラメンに8000円もの値段つけられているのを見て

驚きましたが、年末から年始に、また春を飾る花として

考えれば、門松の飾りにお金をかけるよりは、合理的な

飾り付けになるのではと、思いながら眺めていました。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?










2008年12月22日月曜日

花芯の青いキク

富士山と蓬莱山  油絵  10号



商店街の中にある切花ばかりを売っている小さな花屋

さんがあり、何の気なしに菊の季節だなと眺めていました。

一角に、コギクばかりを固めて置いていましたので、色の

多彩さに目が行きました。

白から紫まで、ボカシもあり10種近くもあったでしょう。

そのとき、色合いが少し違うなと気が付いて、花を良く

見ると、何と花芯が青い色をしているのです。

黄色が一般的だったはずと、傍らのキクを見ると確かに

黄色です。

目に付いた一角の全てがやはり、花芯が青い色なのです。

その為に花の一輪一輪が、華やかさではなくて、清楚な

落着いた雰囲気を備えているのです。

改良されて、このような品種が生み出されたのか、或いは

色の液などで色付けされているのかはわかりません。

もしこれが新しい品種として出てきているのなら、用途の

違う分野で需要がありそうな気がしました。

以前、七色のカーネーションに驚かされたことがあります。

着色された液に順番に漬けて、色を吸い上げさせ花弁に

色付けをするとのことでした。

花弁ごとに華やかに色付けされたカーネーションは

花というよりは、シルクの造花のような感じがしました。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?





2008年12月21日日曜日

ポインセチア

残雪の富士山  油絵  10号





クリスマスまで5日足らずとなって、街の中も折りこみ

広告もクリスマス商戦一色の雰囲気です。

日本でもすっかり定着してしまったクリスマスですが

子供達にとっては、一年で最も楽しい時期でしょう。

お正月ともう少し期間が離れていれば良いのに、と願う

子供達も多いことでしょう。

クリスマスに備えて、欠かせない花がポインセチアです。

今では白からピンク、八重咲きから変形咲きまでと

種類が多くなっています。

メキシコ原産のこの花が、なぜクリスマスと引っ付いた

のかは、定かではありませんが、アメリカとメキシコの

国との間で正式な通交が始まった時の初代の公使が

ポインセットという人で、この人がこの花をアメリカに

持ち帰って紹介したのが、アメリカで広く親しまれるように

なったきっかけだそうです。

現在、日本で売られているよりは、もう少し大振りな花で

あったでしょうし、丁度、花の少ない冬の季節のクリスマス

のデコレーションに紅い色の花が歓迎されたのでしょう。

メキシコで言い伝えられていたのか、或いはアメリカへ

広まってからなのか、ポインセチアが備えている紅い

色がキリストの血を表すとの話が付いて、クリスマスには

欠かせない花の飾りものとされることになっています。

綺麗な色合いで、手頃な大きさの鉢植えは、買い急が

ないと売り切れるかも知れません。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?









2008年12月20日土曜日

落ち葉の絨毯道

赤富士  油絵  10号



12月に入ると一気に林の中の道は枯葉絨毯の道に

なり、モミジなどの葉が混じると下を見て歩くのも変化が

あって楽しいものです。

クヌギなどの比較的濃い茶色の葉やケヤキの薄い黄色

がかった色の葉などが、量的に多いナラ類の落ち葉の

に混じって、落ち葉絨毯の色合いをまとめています。

中に白い、薄い色の葉が落ちているところもあり、また

まだ、色があせていないモミジがあったりすると、色合いに

華やかさが加わり、写真をとっている人も見かけられます。

時に、ひと際大きな葉のホウの葉が落ちていることが

ありますが、なぜか、ホウの葉は裏側の白い面を上に

して落ちていることが多いので、林の中に落ちていると

ホウの木があることが直ぐにわかってしまいます。

朴葉ミソに使える綺麗なものがないかと探しましたが

表面は汚く変色したものがほとんどで、綺麗なものは

やはり、枯れてしまう前に採らないと駄目なようです。

しかし、ホウの木は真直ぐに上に伸びているので、

ハシゴや柄月のハサミの備えがないと手に入れるのは

難しいでしょう。

少し切通しになっているところや幾重に曲がっている

道では、風の吹く方向によって、落ち葉が多く溜まって

いる場所があると、決まったようにハイキングの人は

足で落ち葉を蹴り上げながら、感触を楽しみながら

歩いています。

カサカサと軽やかな枯葉の音は非常に魅力的です。

初冬の森林ハイクの楽しみの一つですね。


2008年12月19日金曜日

美濃菊

ひまわり畑の富士山  油絵  10号





秋を彩る菊花展では、普段は見ることの出来ない

珍しい菊が出品されています。

それでも出品者が競うのは大輪の菊の花が中心です。

大きいものでは直径が20cmぐらいもあるものが

豪快に咲いていて、圧倒されてしまいます。

中には懸崖に仕立てて、滝のように、或いは着物の

袖を思わせるような艶やかなものもあり、それぞれ

出品者のこの日に備えた苦労の積み重ねが感じ取れ

る労作が溢れています。

大輪の花を見ると花弁が内側に盛り上がって球状に

なっているために、どこに花の芯があるのか判らなく

なっています。

このような大輪の球状の聞くが生み出される前の形に

美濃菊と呼ばれる江戸時代から伝わる種類があります。

各藩が競って育てて改良を加えてきた種類らしく、花弁

外へ張り出して、舟の帆のようにせり上がって円状に

花芯を囲んでいます。

15cmほどはある大輪で、帆立状の花弁が取り囲んで

独特の美しさを演出しています。

美濃地方で盛んであったので美濃菊と呼ばれていて

優雅さを備えた古典菊として今でも根強い人気をもって

いて、愛好家による保存会が組織されているそうです。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?









2008年12月18日木曜日

砂上の楼閣

朝日の富士山  油絵  10号



30年前には、まだ砂漠地帯であったところに、世界一の

高さになるビルが来年完成します。

尖塔の先までの高さが818メートル、162階建ての

超超高層ビルです。

また、椰子の葉をかたどった形状に、海を埋め立てて

そこに高級別荘地を造り、世界の富豪を相手に売り出し

ています。

アラブの王様の国、アラブ首長国連邦のドバイです。

天上知らずに高騰し続けた原油価格のお蔭で、産油国から

有り余るお金が集まって来て、砂漠の中に別天地が

出現しているのです。

世界の金融センターに名乗りをあげたドバイへは、余った

お金が集中し、また、世界のトップクラスの贅沢さを備え

ホテルや別荘地、リゾート施設へと、世界中から富豪が

集まってくる国に様変わりしました。

しかし、今回の金融危機のあおりを受けて、投資されて

いたお金が急速に出て行った結果、不動産の価格が

暴落しています。

格式市場では、世界一の値下がり率を記録していて

新興の別天地は、悪夢の別世界へと姿を変えています。

一泊が6万円もすると言われた高級ホテルも、お客が

来ないので、一泊が5千円以下という広告を出して

お客を集めているとの話まで伝わってきています。

ドバイでの原油価格も1バレルが$40以下と1/3以下に

下がってしまい、今、砂漠に出現した別天地がもろくも

崩れ始めています。

再び夢の世界に戻るのには、これからどれぐらいの

時間が必要なのでしょうか。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?





2008年12月17日水曜日

シクラメンのかほり

菜の花畑と富士山  油絵  10号



花屋さんには、早くもシクラメンの鉢が所狭しと並べられ

ていて、大輪からミニサイズまで、各種の花が売られて

いました。

改良が進んでいて、今では八重咲きもあり、色も白から

ピンク、赤に加えて、黄色もあるそうです。

戦後、シクラメンの歌とともに人気が広まって、今では

クリスマスやお正月の付き物のような花になってしました。

多年草ですが、家庭では来年に備えて、大切に鉢植え

の世話をしても管理が悪いのか、同じように花を咲かせる

ことができた試がありません。

球根の形状からの連想からか、シクラメンの和名が

「豚の饅頭」と呼びます。

ブタマンなら白くて、コンニャクイモのような外観とは

似ても似つかないですが、意味のわからないこの

「豚の饅頭」と呼びます。豚の饅頭」の呼び名は、英語

の名前の直訳から来ているようです。

和名には、もう一つあって「篝火草(カガリビバナ)」と

呼ぶそうですが、この名前は、あの有名な牧野富太郎

博士が付けた名前だそうです。

歌の「シクラメンのかほり」がヒットした頃には、薫る

シクラメンは無かったそうですが、歌に歌われている

ならばと、その後、改良、研究が進められて近年、香り

を持つシクラメンも登場しているようです。




2008年12月16日火曜日

さようなら  0系新幹線車両

冠雪の富士山  油絵  10号



昭和39年(1964年)10月10日に日本人待望の東京

オリンピックが開幕しました。

この月の1日に、東京ー新大阪間で新幹線が営業運転

を開始し、6時00分に「ひかり 1号」が東京駅を出発

しました。

1964年の10月は、日本にとっては記念すべき月で

あったのです。

以来、44年間、走り続けた0系の新幹線車両が11月

30日に営業運転を終了し、12月14日には多くのフアン

へのお別れ運転が行われ、新大阪、広島、博多では

別れを惜しむ人たちでホームは溢れかえっています。

開業後の4日目の10月4日に、名古屋ー新大阪間で

初乗りをしました。

木曽路を歩いて、中津川駅で切符を買い求めた時の

光景を鮮明に思い出します。

時刻表を見て、備えられている申込用紙に書き込んだ

希望列車を基に駅員さんは、名古屋駅に電話をして、

空き席探しをしてくれるのですが、日曜日の夕刻の時間帯

の混雑時間のため、なかなか空席が見つかりません。

現在のように、コンピューターで、いつでも、どこでもとは

行かない時代です。

どうやら名古屋で下りるお客を確認しながらの空席

探しだったようで、名古屋行きの列車の時刻も気になり

随分と長い時間を落着かずに待った記憶があります

また、奇しくも営業運転最終日には、ひかり1号で岡山に

行った際、途中で追い越した0系のこだまが高架を走る

姿を見ることが出来て、思わず、「こだま」だ、と同行の

家内と共に叫んでしまいました。

口から出たのは、「ひかり」ではなくて「こだま」であって、

面影はそのままにしても、夢の超特急、「ひかり」では

ありませんでした。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?






2008年12月15日月曜日

山伏とホラガイ

モネ  花のある花瓶  複製画  10号



奈良県の中央部を東西に流れる吉野川から南へ、

金峯山をスタートして、標高2000mを超える峰々を

渉って熊野本宮への吉野山地の奥駈道は、世界遺産

「紀伊山地の霊場と参詣道」の中心を170Kmにも

及ぶ山岳修験の道場です。

この修験者の多くが山伏であり、また人々は山伏の装束で

修行に励みますが、手から離せないのがホラガイです。

古来、山岳密教の場では、ホラガイは単なる楽器では

なく、専ら通信手段として用いられてきました。

東大寺のお水取りの行事でも練行衆が暗闇の中で

お互いにホラガイを吹いて合図をします。

広くて高低があり、相手の所在がつかみ難い山岳地では

吹く音色の高低や節回しなどで、相手と交信をする

トランシーバーのような役割を果たすものであり、また

呼子のように合図をするためのものであったりと、色々な

大事な要素を備えた道具でもあります。

また山伏が揃って、仏の前で合奏をしたり、吹奏楽団

のマーチングバンドのように行者などの列に加わって

吹奏する楽器的な要素もある素晴らしい古来の道具です。

といって、吹くのにはこれほど難しいものは無いようです。

先ず、普通に吹いても音が出ないし、音が出ても一個

一個が持っている音の性質が貝によって異なります。

大勢の山伏が、音階を合せて合奏するのは、相当の

訓練が必要だろうと思いました。



2008年12月14日日曜日

石油の暴落 次に備えるとき

ドガ  舞台の踊り子  複製画 10号




半年前の狂乱が嘘のように思えるガソリンスタンドの

最近の風景です。

車の多い通り筋では、スタンドのガソリン価格を表示

した看板が、一週間ごとに下がっています。

110円台が、いまや当たり前で、それ以下のところも

出始めているようです。

150円を突破して200円になるかもしれないという

予想をする人も出てきて、運送業者は不安を通り越し

将来を絶望するまでに追い込まれていました。

今、原油の先物価格は高値と比較すると三分の一以下

にまで暴落しています。

ガソリン価格の高止まりに備えて、軽自動車に乗り換える

人や車を手放す人も出てきて、自動車業界も将来への

不安が広がっていました。

しかし、このまま以前のように安定した価格に落着く

期待は持てません。

価格の暴落で新規の油田開発や、オイルサンド開発の

投資が中断され、次の原油値上がりへの備えが出来て

いない時には、ガソリン価格は、1バレルが確実に200

ドルを突破する事態が起こると多くに人が予想しています。

今回の反落を喜んでばかりいないで、化石燃料依存から

抜け出す備えをしなければならない時間を、運よく得る

ことが出来たのだと考えるべきでしょう。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
 安全と安心の非常持出袋の準備は?










2008年12月13日土曜日

冷たい通り雨

マルス  塔のある通り  複製画 10号



午後になって郵便局へ出向く用事ができて、外へ出て

空を見上げると一面の曇り空。

その雲の下、高度の低い高さで墨のような黒い雲が

飛ぶように流れて行く、普段ではお目にかかれない

空模様になっていました。

道行く人も特に雨を気にしていない様子で、用心深い

人は雨に備えて傘を持って出るだろうな、という軽い

気持ちで傘を持たずに郵便局へ向いました。

3~4分も歩いた頃になって、雨粒は小さいながらも

可なりの勢いで雨が落ちてきました。

おまけに風までも出てきて容赦なく雨が顔を打ちます。

通りの人は皆あわてて雨宿りが出来る場所を探しますが

ビルや商店の並ぶところでは、驟雨をしのぐ適当な場所が

見当たらず、雨をさえぎる物を持たない人は手やハンカチ

で防いでいます。

急ぎ足で行く先にクリーニング店があり、日除けシートが

張り出している格好の雨宿り場所が見つかりました。

駆け込むと先客が3人。

男2人に、若い事務員の女性が雨を避けていました。

幸にも雨が吹き込んで来ないので、雨雲が通り過ぎるのを

空を行く雲やアスファルトに跳ねる雨粒や雫を眺めながら

待つことになりました。

男性はこうなることをある程度は予見できていても、

面倒臭いのか、楽観的なのか傘を持ち歩くのことは

少ないようです。

ロンドンの街を行く紳士のように雨傘を、いつも携えて

雨の備えをして歩いている世界とは、日本人は大分に

異質のようです。

否、これが男であって、あちらが異質なのだとの声も

聞こえそうですが。



2008年12月12日金曜日

落ち葉が積もる

モネ  ひなげし  複製画  10号





天気の移り変わりが激しく、3日に一度は雨が降り、

強い風があり、そして晴れがやってくるリズムの繰り返し

週が続いています。

困るのが時をかまわず落ちてくる落ち葉です。

掃除するのと落ちてくるのが競争のようになります。

参拝者の多い神社やお寺では、落ち葉の積もる階段は

非常に危険なために、落ち葉のシーズンは奉賛会や

檀家の人などが毎日、掃除に追われることになります。

林や森のある場所では落ち葉の始末に苦労はしま

せんが街の中では、ゴミの収集に備えて指定された

ビニール袋に詰めて指定日にゴミ出しせねばなりません。

街角や空き地で枯葉炊きをして、焼き栗やヤキイモを

楽しむことは遠い昔話になってしまいました。

条例で焚き火を禁じている市町村もあります。

火災予防に備えてのことよりも、ダイオキシンが問題

とされるのですが、焚き火よるダイオキシンが人体に

問題になることは無いとの説を唱える学者も居ましたが、

この論争の結論はどうだったのでしょうか。

近所から飛来する落ち葉や並木道の落ち葉は、これ程

迷惑なことはないと、不機嫌にならざるを得ないこの時節。

イヴ・モンタンの「枯葉」のようにロマンテイックな世界に

浸って居れるほどの、ほどほどさであってくれれば

うれしいのですか。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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2008年12月11日木曜日

錦繍の大パノラマ

ルノワール  ピアノに寄る  複製画 10号





今年もバスと徒歩で3時間かけてモミジの名所である

お寺へ行きました。

予想通り、例年の紅葉シーズンからは2~3週間遅い

タイミングであったために、ほとんどのモミジは散って

しまっていて、乾いた落ち葉がモミジ林の端に吹き寄せ

られていました。

幸に暖かい小春日和の下で、人気の少ない展望台の

一角にあるベンチを独り占めに出来たのは幸運でした。

切り立つ崖の下には集落が見え、川を隔てた対岸には

黄葉の山並みが広がっています。

モミジは残念ながら山内の所々でしか楽しめませんが

黄葉のパノラマは錦繍の秋に相応しい素晴らしさでした。

次々と、展望台にやってくる人たちはそれぞれに感嘆の

声を上げて満足気です。

暫らくして一人の男の人がやってきて三脚を組み立て

始めました。

太い大きな三脚で、横に置かれたカメラケースも並みの

大きさでは在りません。

その時に気付いたのですが二人の男女が付き添っていて

どうやら話の内容から、道具を運んできたようです。

ボックス型のカメラを据えて撮影を始めましたが、やはり

この場所は撮影の条件を備えたポイントだったのです。

プロの撮影作業を、20~30分ほど、それとなく横から

観察していて、彼らが去った後で、その撮影ポイントから

2~3枚同じポイントをデジカメに撮って帰りました。

やはり狙っていたポイントが、大分違っていました。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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2008年12月10日水曜日

百貨店は歳末の賑わいに

モニーロー  そのかぜ  複製画 10号



週末に込むことは判っていながらも、ウィークデイには

動けなければ仕方がないと、あきらめて車で百貨店に

出かけました。

夕刻の方が空いているはずと思って出たのに、それでも

駐車場に入るまでに30分を費やしてやっと駐車。

大事な目的がシーズン入りしたお歳暮の選択と発送。

ここでもイライラが募るばかり。

あらかじめ送られてきたカタログで品目を絞っていても

展示見本を確認するだけでは済まず、あれこれと比較や

詮索が始まって、半時間以上も商品棚の間を、人混みを

ぬってうろうろ。

女性にとっては、苦痛ではなくて楽しみなのだろうと

いつもながらつくづく思い知らされるひと時。

品定めが終わってカウンターへ。

受付に備えられた順番の表示番号で見ると、100番

近くになり、準備されている椅子に座りきれず、立っている

人が20~30人。

待ち時間を利用して他の売り場へ向かう人も。

始業時からの時間と現在の受け付け番号から推定すると

40~50分は待つ計算になるので、時間つぶしの出来る

書籍売り場へことに。

夫婦連れでやってきている他の人たちを見ていると、

揃って待機する人は稀で、大半の男性は出てゆきます。

男性にとっては、やはり辛抱が足りないと言われれば

それまでながら、居眠りもできず、何もせずに待つことは

苦痛以外の何モノでもない。

例年のことながら、今年も年末の恒例の仕事が一つ

片付けることができました。

 「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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2008年12月9日火曜日

三脚の使用禁止

ゴッホ  アイリス  複製画 10号




歌にも詠まれているモミジの名所へ足を運び、社殿に

映える紅葉を楽しみました。

やはり、写真フアンには欠かせない所なので、多くの

人がカメラを携えてやってきています。

今年は例年より色付きが悪く、鮮やかさに欠けていて

見ごろも、一週間ほど早く過ぎているようでした。

そうなれば尚のこと、カメラを構えるポイントは限られて

きて、2~3ヶ所に集中することになります。

10秒もあれば写真を撮り終えるデジカメ組みとは違い

本格派は、写真撮りに備える器具類も大仕掛けであり

カメラボックスと三脚を携えているのが一般的です。

モミジ見物にやってくる一般客のために、境内での

三脚使用を禁止すると書いた張り紙も入り口には表示

されているのですが、入り口が幾つもあるために、使用

禁止を知らずに三脚を使用している人も居るのでしょう。

早朝や夕刻など人出の少ない時間帯はともかく、人出の

多い昼間に三脚を立てて、しかも一枚の写真を撮り終える

のに長時間かけるために、一般客には大変迷惑な存在

となっていますが、当人はそんなことにを意にも介さず

夢中になっています。

良いポイントでは、三脚を立てたままで、仲間同士が雑談を

している所を見かけますが、当人等は太陽が出るのを待って

いたり、光線の具合がよくなるチャンスを待っていたりする

のでしょうが、他の写真マニアを締め出している、マナー

が欠けた行為は不快なものです。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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2008年12月8日月曜日

小春日和に誘われて

ゴッホ ヒマワリ 複製画 10号





小春日和になるとの天気予報に乗せられて朝早くに

家を出て、山間にあるの史跡やお寺を巡りました。

最近は、山間地や過疎になっている地域へのバスの

便が極端に減って、朝と夕刻近くの学生や児童の通学

のための登下校に合せた時間帯になっていたり、町へ

買い物や役所、病院への往復に合せた時間で運行して

いる場合が多くなっています。

ぶらりと散策に、或いはハイキングになどと考えてバスの

スケジュールを組むには、行程の時間が足らなかったり、

また、反対に余ったり調整が出来ないことが多いです。

一時間ほどバスに揺られて、目的地につく頃のバスには

同様の目的を持ったハイカーなどの人たち以外には

地域の人は2~3人ほどしか乗り合わせていませんでした。

バスを降りると田畑は朝の冷え込みの霜で、一面が

真っ白になっています。

山あいから太陽の陽射しが差し込み始めて間もない

時間であったために、一瞬頬が硬直するような冷たさを

感じ、真冬なみの防寒の備えをして来なかったことを

後悔する羽目になりました。

風のない、陽射しの温かい小春日和の温かさだけが

頭にあり、朝の冷込みに油断をしてしまっていたのです。

にわか雨に備えた防水ジャンパーを着てタオルをマフラー

代わりに首に巻いて、霜の置く道を滑らないように注意して

腰を落として歩く、無粋なハイカースタイルでのスタート

になってしまいました。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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