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2021年12月31日金曜日

太陽圏の形は[しぼんだクロワッサン]だった

備えよ常に! 備えあれば憂いなし
春日山原始林



地球が所属する太陽系は[太陽圏(ヘリオス

フィア)]と呼ばれる荷電粒子の泡に包まれ、

宇宙線などから守られている。

太陽圏は太陽系のはるか遠くまで広がっており、

太陽系の内側からその形状や大きさをとらえる

ことは難しい。

従来、太陽圏は丸みを帯びた先端部分に長い

尾が伸びる彗星のような形状だと考えられてきた。

これまでに太陽圏を直接観測したのは、米航空

宇宙局(NASA)の宇宙探査機[ボイジャー1号]と

[ボイジャー2号]だけだ。

米の大学の研究チームは、これらの観測データ

などをもとに太陽圏の特徴を予測し、2020年

3月に発表した研究論文で、太陽圏の形状が

[しぼんだクロワッサン]であることを示した。

研究チームは、宇宙全体でみられる宇宙ジェット

(天体に降着するプラズマガスの一部が細く

絞られて双方向に吹き出す現象)と同様の

[太陽圏ジェット]が不安定である点に注目した。

その原因について、進めた研究では、太陽系外

から飛来する中性水素粒子が太陽圏の形成に

重要な役割を果たしていることが判明。

計算モデルを用いて中性水素粒子の影響を

調べたところ、中性水素粒子を取り除くと

太陽圏ジェットは極めて安定したが、中性

水素粒子を戻すと曲がりはじめ、中心軸が

揺れはじめた。

このことは、太陽圏ジェットの内部の何かが

非常に不安定になっていることを示している。

理論上は、このような不安定な性質によって

太陽から吹き出す太陽風やジェットに擾乱が

生じ、太陽圏がクロワッサンのような形状に

分裂していると考えられる。

具体的には、中性水素粒子が太陽圏に衝突し、

「レイリー・テイラー不安定性」と呼ばれる

現象を引き起こす。

これは、密度の異なる2つの流体が衝突する際、

軽い流体が重い流体を押すことで生じる不安定性。

天文物理学者は、[太陽圏の形状が北と南に

分裂している理由を初めて明解にした]と評価し、

[銀河宇宙線がどのように地球やその近傍に

入ってくるのかを解明する手がかりになる

かもしれない]と述べている。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし

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