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2010年12月9日木曜日

小麦不足が深刻化しそう

アンスリウム  油絵  10号






今年の夏の異常な暑さで農作物には大きな影響が出た。

特に主食の穀物減収の影響は世界的な深刻さを増す。

幸に日本のコメの収量には、大きく影響を与えることは

なかったが、世界の小麦の生産地では異常が起きている。

春からの干ばつが続いていた小麦の主要輸出国である

ロシアでは、森林や草原に火災が発生して、昨年より

30%減収となり、小麦の輸出を禁止する事態に。

小麦価格は暴騰したが、在庫の備えも有り、極端な

品不足にはならないとのことで安心感が漂っていた。

しかし、今度は日本が小麦輸入量の2割を依存している

オーストラリアで異常が発生して状況が一転している。

西部の穀倉地帯が干ばつで大きな被害を受けていたが、

今度は穀倉地帯の東部の内陸部で11月から豪雨が

続いて洪水が発生し、小麦畑が大規模な冠水状態と

なって、大幅な減収になると予測されている。

日本で唯一価格統制が行なわれている小麦だが、当面

在庫量には心配ないとは言え、8月に国際価格が倍近くに

急騰した影響で10月から、政府の売り渡し価格が

僅かに引上げられたが、オーストラリアの減収の影響で

更に価格上昇が予測され、来年には大幅な値上げが

実施される事態になりそうだ。

小麦不足や価格上昇に備えて、積極的にコメを利用する

対策を、国策として立てるべき時代になって来ている。

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