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2022年12月14日水曜日

予測が困難な火山の水蒸気噴火 地電流がカギに

備えよ常に! 備えあれば憂いなし
川 路 桜  佐保川堤



2014年(平成26年)9月27日11時52分、長野県と

岐阜県の県境に位置する御嶽山(3,067m)が

何の予兆もなく突然噴火した。

噴火は水蒸気爆発とされ、噴石や火山灰などと

共に火砕流も発生した。

このため、登山客のうち58名が死亡、行方

不明が5人と、日本における戦後最悪の火山

災害となった。

当時は、噴火警戒レベルは1で、平常だった。

2018年(平成30年)1月23日10時2分頃、群馬県の

草津白根山の本白根山で噴火が発生した。

草津白根山には複数の火山火口が存在するが、

これまで湯釜やその周辺での噴火が知られて

いたが、本白根山では火口の地形は残るが、

記録に残る明確な噴火の記録はなかった。

この噴火で、噴石が1Km以上も飛散し、これに

より1人が死亡、11人が負傷した。

こうした、噴火の兆候が把握出来ず、突然の

噴火による災害を防ぐための研究が進められた。

水蒸気噴火では、噴火直前に山体膨張を観測する

傾斜計が振れ、地震計が火山性地震を確認した

場合には噴火が起こり易いとされている。

しかし、これらの計器が異常を記録すること

なく発生する噴火の兆候把握が課題となった。

九州大地震火山観測研究センターなどの研究

チームは、水蒸気噴火が起こる直前、地中を

流れる電流が急速に強まる兆候があることを

突き止めた。

地電流は、地中で水が激しく移動する時などに

強まる特性があることが判った。

マグマで熱せられた熱水が地中を移動して、

火口内の地下水が溜る層に一気に流れ込むと、

一気に大量の水蒸気が発生して圧力が高まり、

水蒸気爆発を発生させると見られている。

この成果を基に、過去に水蒸気噴火が発生した

火山に測定器を置き、地電流のデータ収集を

始めると共に、地域住民や登山客を対象として

警告システムの確立に向けた取り組みを

進めている。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし 

 健康と安心のメタボへの備えは?





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