秋の七草

花のある青い花瓶　　油絵　　10号








やっと秋めいた季節になったが、野山の秋の七草にも

夏の暑さで痛めつけられて、例年のようにじっとりとした

花の姿を見せてくれない。

水不足よりも日射の強さで葉が痛めつけられたためか

花芽の付き方も小さく数が少ないようだ。

ヤマハギは今一気咲きだが、花数が少なそう。

川の土手の葛は、照り返しで痛めつけられてつるの

勢いもなく、花を見つける事ができなかった。

植物園では、オミナエシは少ないながらも咲いていたが

昨年は豪快さを備えていたフジバカマは、残念ながら

花と言える状態にはほど遠い姿を来園者に晒していた。

辛うじて夏枯れを免れたナデシコには愛おしさが漂い

木陰ではキキョウのみが元気な姿を見せていた。

憶良の七草の歌碑を写真とって、秋を感じて帰途に。


萩の花　 尾花

葛花　 瞿麦（なでしこ）の花
　　
姫部志（をみなへし） 　また藤袴

朝貌（あさがお）の花　　
（万葉集・巻八 1538）


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