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2008年7月19日土曜日

法隆寺の仏たち

冠雪の富士山  油絵  10号



雨上がりの午後に、法隆寺の仏たちの展示を観に

博物館に出かけました。

布dんのひの一般参観では、薄暗い基壇の中に立って

いる仏像の姿を見るといっても、全体像を遠くから

眺めるだけで終わってしまいます。

博物館で展示されている仏像たちは、損傷などに備え

た柵や囲いもなく、周囲を自由に回って身近に見られる

ようになっているので、仏像表面の塗りの跡や木目

なども見ることもでき、通常は見ることの出来ない

背面も見ることが出来ます。

会場では、観察が目的になってしまって、仏への信仰

の気持ち、ありがたさを忘れてしまっていることには

申し訳なく思います。

いつもなら、お寺でありがたく拝んでいる三尊佛も

ここでは、手を合わせている人を見かけることはあり

ませんでした。

日本を代表する日本画の大家の手で写し取られた

世界でも最高クラスとされる、白鳳時代の壁画も、

同時に展示されていました。

壁面に残るひび割れや顔料の剥落の状態など細微な

部分まで描かれている大絵画です。

法隆寺の再建の時に描かれたとすると1300年も

経っていて、丁度、高松塚の美人壁画が描かれた直ぐ

後の時期と推定できます。

このことから、高松塚の美人画を描いたであろうと推測

される高句麗からの渡来系の黄文につながる画工と

同一人が、これらの壁画を描いた可能性が非常に高い

と推測できるとのことで、特に興味が持てる展示でした.

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