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2009年1月1日木曜日

門松

春 白雪の峯  油絵  10号




お正月飾りの代表が門松ですが、最近では神社や人が

集まる場所以外では見かけなくなりました。

戦後の一時期までは一般家庭でも玄関に松の小枝を

水引で飾って、打ち付けていました。

左に雄松、右に雌松と一対にして取り付けます。

松の木には神様が宿るとの考えから、門松は新しい年に

備えて、年神を迎えるための神聖な依代(よりしろ)と

されています。

起源は平安時代で中国から伝わってきました。

平安時代の末期には、庶民の間にも広がり、特に農家

では広く普及していたようです。

「小松引き」と呼ばれる、平安時代の貴族達が好んだ

行事があります。

宮中の年中行事の一つであった「子の日遊び」を神事化

したもので、御阿礼(みあれ)野と呼ばれる場所にあった

神館(こうだて)跡で、生えている小松を根ごと引き抜き

燃灯草(玉箒草:たまはばきぐさ)を添えて神前に供える

重要な行事です。

この「子の日の小松」を貴族達が持ち帰り、飾ったのが

門松の始まりといわれます。

関西では、松を玄関に取り付けるときには、寝付きの

雌雄の松を使用するのは、当時の名残です。

戯れ歌に「門松は冥途の旅の一里塚、めでたくもあり

めでたくもなし」がありますが、やはり目出度くあって

欲しいものです。




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