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2009年1月15日木曜日

尾羽を失ったカラス

白樺林  油絵  10号



公園に面している商店の並ぶところへ通りがかり、他の

人たちに混じって、店先をのぞきながら、ぶらぶらと

歩いていました。

歩いている右足とお店の商品展示のワゴンとの隙間が

50cmほどしかない狭いをで、後ろから通り抜けて

行くものがあります。

思わず足を引いて見下ろすと、なんとカラスです。

後ろから来ている人たちと共に見ていると、陳列棚の

切れ間からお店の中へ1mばかり入り、キョロキョロと

見回してから出てきて、今度は道を横切り反対側へ。

カラス特有のあのピヨンピヨンと飛び跳ね方で、通り

かかる人たちがあっ気に取られているのを気にもせずに、

移動しています。

相当に度胸を備えた、人馴れしているカラスのようです。

少し異様に見えたのが尾羽が無く、可なりまん丸く見える

姿で軽快に飛び跳ねる姿です。

反対側の溝の縁で足を止め、50cmほどの深さのある

溝の底を見渡してから、ピョンと飛び降りて、何かを

ついばみました。

数人の人が見ている中を、枯葉の溜まった溝の底で

餌をしばらく漁ってから、軽く羽ばたいて軽がると溝から

飛び出てきて、また、溝の縁をピョンピョンと跳ねて

思いの外、早いスピードで移動して行きます。

一人の人が、クッキーらしきものを細かくして与えると

その人の顔をチラッと見上げて、悠然と食べ始めました。

このカラスを今までに見かけたことも無く、また、カラスを

ペットにしている人も居ないでしょうから、どこから来たのか、

用心深さを備えたカラスが、どうしてこんなに人馴れして

いるのか、全く不思議な光景でした。





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